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[レビュー]バイオハザード RE:4

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盛り上がり度数:★★★★★

なおりん夫婦のやり込み度:トロフィー9割取得、ストーリー10周以上プレイ

概要

バイオハザード RE:4(以下 RE:4)とは、2005年1月に任天堂ゲームキューブで発売されたバイオハザード4(以下 旧4)の約18年越しのリメイク作品となります。

アメリカ合衆国大統領の娘が誘拐され、ヨーロッパの片田舎での目撃情報を掴んだ主人公「レオン・S・ケネディ」は単身ヨーロッパの片田舎に向かいます。ラクーンシティでの事件のトラウマもまだ完全に乗り越えられていないレオンだったが、向かった先で待ち受けていたのはラクーンシティを彷彿とさせる狂気をおびた住人たちだったのです。

旧4はこれまでのバイオハザードシリーズからシステムを一新させた革新的なナンバリング作品です。従来は所謂ラジコン操作といわれ、固定されたカメラアングルの画面をキャラを操作し探索していくという物でした。

しかしプラットフォームが2005年時点での高性能機ゲームキューブ専用で出すにあたり、新たな挑戦が必要だと考えたカプコン開発陣によって、今では主流となったTPS形式に変更されました。これが旧4です。

TPSとなった旧バイオハザード4

この旧4はバイオハザードファンの心を掴み大ヒット。従来の弾薬を節約しながら敵を避けて進むゲームスタイルから、現れる敵を倒しまくるスタイルに変更になった事がファンに受けたからだ。更に倒した敵からは通貨と弾薬がドロップされ、通貨を使った武器の改造という概念が生まれた。

また、今作の主人公レオンはバイオハザードシリーズの男性キャラの中では恐らく1番の人気を誇るキャラクターで、イケメンなのに女がらみではあまり運が味方してくれないというどこか抜けた感じのキャラであることも男女共にファンが多い理由と思われる。

さて、ゲームシステムだが、TPSになった事でレーザーポインターで任意の場所を狙って撃つ事が出来るようになった。これは旧4発売前から大きく売り文句にしており、新たなバイオシリーズのスタートに相応しい変更点となった。

具体的には敵の顔面を撃てば大きくひるみ、凶器を持った手を撃てば、その凶器を落とすといった具合だ。また敵が投げてきた凶器を上手く撃ち落とせばノーダメージで切り抜けられる等、魅せプレイに盛り上がりも見せた。

ただ旧4が完璧な作品だったかと言われると一概にそうも言えず、やはり多くのユーザーから不満が出る部分があった。それがQTE(クイック・タイム・イベント)だ。

要はボタンを連打して逃げ切れとか、タイミングよくボタンを押して危険を回避せよといった代物なのだが、これが評判が悪かった。

なにせQTEに失敗すると即死する事が殆どだったからだ。特に後半に重要キャラとナイフバトルする場面があるのだが、それが全てQTEで構成されており、旧4の最大の汚点と言っても過言ではないイベントだ。

先述しましたが、このRE:4は旧4のイメージはそのままに上手い具合に昇華させた作品だったというのが一番の感想だ。リメイクというと多くのユーザーが期待する一方、変なリメイクになっていたらどうしようという葛藤が存在する。現にRE:4の前に発売されたバイオハザード3のリメイク作品RE:3はカプコンが外注で作ったというにしても残念な作品に仕上がっており、RE:4も同じ末路を辿るのではないかと多くのユーザーが心配した。

そして発売前に出来の良い体験版を配信し、期待を集める中、発売されたRE:4は良作として世に放たれた。まず発売前にスタッフの方が言っていたのは旧4で不評だったQTEの削除を行ったという事だ。これは多くのユーザーから受け入れられ、実際のプレイにおいても非常に快適性に繋がっていたと実感した。先述した重要キャラとのナイフバトルも”普通に操作”できる戦闘へと変わっていたことで大きな評価を受けた。

アシュリー・グラハム

このゲームを語る上で絶対に外せないのは誘拐された大統領の娘「アシュリー」の存在だろう。今作においてはアシュリーはヒロインの役目を果たしているのだが、最近の世の中はポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)という、要約すると「イケメンキャラや可愛い女の子はダメ!」という世論の傾きであって、登場キャラクターをある程度ブサイクにしないとそういった方面の方々から批判されるという困った問題だ。

ヒロイン「アシュリー」

しかしそこは美少女アニメ・ゲームキャラをたくさん生み出してきた日本のメーカーであるカプコン、アシュリーは滅茶苦茶可愛いキャラとなって生まれ変わった。

具体的には旧4のアシュリーはとても大学生とは思えない幼稚な声と顔をしていたが、RE:4では「あぁ、アメリカにこういう大学生いそう」というまさに年齢に相応しいモデリングにしてくれた。というのもこのアシュリーのポリゴンモデルとなったのはオランダ出身の「エラ・フレイヤ」という美少女で、彼女の造形をそのままゲームに落とし込んだといった感じのモデリングとなった。

また旧4ではあまりにひ弱であったアシュリー(ハシゴは登れるが、降りられない等)だったがRE:4では弱さも改善され、足手まといという面は一応払拭できたように思われる。あくまで一応というのは指示に関する命令が簡略化されてしまった事で、戦闘中に邪魔な場面が少々増えてしまった事からだ。

その他の変更点

武器商人からの依頼が各地に点在しており、解決に導くと報酬として通貨(スピネル)が貰え、貴重品と交換出来るようになった点。スピネルは特殊効果付きのアタッシュケースやお宝、武器を強化する「特殊改造チケット」と交換できる等、ゲーム進行を有利に進める事ができるアイテムが多い。

またバイオハザード3から登場したガンパウダーによる弾薬作成がシステムに取り入れられた点が挙げられるだろう。

ガンパウダーシステムについては賛否両論あり、旧4のように敵から弾薬をポロポロ出してくれさえすれば良いのに、わざわざメニューから弾薬作成をさせる煩わしさが生まれたという具合だ。これは僕もプレイしていて非常に感じ、ガンパウダーシステムを使わせるために敢えて敵からの弾薬ドロップを下方修正したんだなと思った部分だ。

もう1つの不満としてはネタバレになるので詳しくは書けないが、1分30秒ぐらいダラダラと歩かせられるイベントが追加されており、周回プレイにおいては結構面倒くさいシーンの1つとなってしまった事だろうか。

そうそう、RE:4を語る上でナイフの大幅な仕様変更の話は避けられないだろう。RE:2、RE:3と同じくナイフに耐久値の概念が付けられた。これにより旧4のように倒れた敵に無限にナイフをザクザクして倒す事が困難になった。

難しくなったなら不満なのではないかと思われるが、それ以上にゲームを面白くしたのが「パリィ」だ。敵の攻撃のタイミングに合わせてパリィを発動させる事で敵を怯ませることが出来るようになったのだ。

また飛び道具もパリィで弾けるし、チェーンソーの一撃死ですらパリィ成功によって回避できるようになった。まさにナイフ様様である。これだけ強いナイフが無限に使えてしまったらゲームバランスの崩壊が目に見えてしまうので、耐久値システムが設けられたのだろう。

今作のレオンはチェーンソーだって受け止める!

RE:4についてまとめると、

システムは快適性が大幅に向上しプレイしやすくなった

主人公レオン、ヒロインのアシュリーのキャラ魅力が増した

主人公たち以外のキャラも掘り下げられており、特にルイスのファン歓喜

正直、発売される前まではあまり期待しておらず、RE:4が発売されても結局面白いのは旧4だから、旧4をやる機会の方が増えそうだなと思っていたが、フタを開けてみればほぼ全ての面でおいてRE:4は旧4を上回っており、逆に旧4は古臭く感じてしまいプレイできなくなってしまった。それだけRE:4には魅力があるので、旧4経験者はもちろん、未経験者はRE:4から始めても全然OKなので、是非手に取ってプレイしてみて欲しい。

ダウンロードコンテンツ

本作発売から数か月後、影のヒロイン「エイダ」のストーリーが追加された。これはレオンの裏で暗躍していたエイダを描いたストーリーで、エイダがどのような活躍をしていたかを追体験できる。また本編では見られなかったルイスの活躍もあるため、エイダ、ルイスファンはプレイする価値あり。

エイダがスナイパーライフルで狙う相手は・・・?

もう1つはお馴染みとなったザ・マーセナリーズ。次々と迫りくるエネミーを倒し、150体倒すか制限時間が0になるまでにスコアを稼ぐというモード。このモードでは主人公レオンやエイダは勿論、本編で活躍した「彼」や「奴」も操作して楽しめる。誰が操作出来るかは実際にプレイして確かめてほしい。

なおりん夫婦の感想

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